活動等

令和6年度大東亜戦争全戦没者合同慰霊祭

慰霊祭準備

令和5年7月中旬、靖國神社等と調整し、「令和6年度大東亜戦争全戦没者合同慰霊祭」は令和6年7月6日(土)に斎行することに決した。
 なお、この頃から新型コロナウイルスの終息に伴う経済活動の活発化と働き方改革の浸透、ロシアによるウクライナ侵攻に対する経済制裁等により物価の上昇が顕著となり、合同慰霊祭も例年通りの実施要領では大幅な赤字になることが見込まれた。
 このような状況の中、当協議会理事会を中心に慰霊祭参加費や実施要領のの見直しについて検討を重ねた。残念ながら直会会場の借用経費が倍増した影響は大きく、本年3月直会を実施しないことに決した。
 6月上旬、関係する慰霊諸団体及びその他の招待者等に案内状を発送した。
 式典のみの合同慰霊祭となったが、主催各団体をはじめ賛助会員等関係者の協力を得て、慰霊祭当日までに多くの参加申込をいただいた。
 また、合同慰霊祭当日については、以前であれば7月上旬は梅雨末期の集中豪雨の時期であることに留意しなければならなかったが、近年顕著になってきた地球環境の変化に伴う異状気象による影響のためか、猛暑による熱中症が心配された。


式 典

このような中で実施された本年度の合同慰霊祭は、昨年以上に気温がぐんぐん上昇したものの、風通しの良い靖國神社社殿は涼やかで熱中症の心配は無かった。
式典は、慰霊諸団体代表を始め、参加を希望した会員等97名が参列し午後一時半に開始された。
神職の司会でトランペットの伴奏(堀田和夫氏・町ともみ氏)により全員起立して国歌を斉唱した後、神職による修祓の儀、献饌の儀、祝詞奏上と神儀が進められた。
祝詞においては、慰霊諸団体合同主催の趣旨に鑑み、夫々の団体の戦没者への思いを込めて、当協議会参加慰霊47団体の団体名が奏上された。
次いで安倍昭恵協議会会長が協議会参加諸団体を代表して次掲の祭文を奏上し、今後も慰霊諸団体と連携し戦没者慰霊の永続に努力することを誓った。
なお、本慰霊祭に際し、靖國神社での慰霊祭には出向けないが、在宅のまま靖國神社に向かい参拝したいとの申し出と共に玉串料をお寄せいただいた「在宅参拝者」が今年も国内外合わせ113名と3団体を数えた。
本年も参列者と在宅参拝者を合わせた210名・3団体が記載された「参拝者名簿」を祭文と共に神前に奉納させていただいた。
次いで奉納演奏が行われた。
まず、世田谷男声カルテット「ガバーガバ」の皆様による「遙かな友に」、「椰子の実」2曲の歌が奉唱され、美しい男声4重唱のハーモニーが御霊に届けられた。
次に参拝者一同で雄々しく戦場に散って逝かれた戦没者に思いを馳せつつ、「海ゆかば」をトランペットの伴奏で斉唱、歌声は神苑にこだました。
その後参列者一同はご本殿に昇殿参拝、慰霊団体代表の玉串奉奠に合わせて拝礼した後、「国の鎮め」のトランペット演奏の中、しばしの黙とうで戦没者慰霊の誠を捧げた。


祭 文

令和六年度大東亜戦争全戦没者合同慰霊祭を挙行するにあたり、戦没者慰霊諸団体を代表して、謹んで全戦没者の御霊に慰霊の言葉を捧げます。
大東亜戦争においては、多くの皆様が、祖国と同胞の安寧を願い、アジアの解放と繁栄を実現すべく、北は酷寒不毛、南は酷暑瘴癘、人跡未踏の密林などの各地へ赴き、勇戦敢闘されましたがこの間において二百三十数万余柱に及ぶ将兵の皆様が幽明境を異にされました。
故郷の家族と故国に思いを残しつつ散華された皆様方のご無念と、無事のご帰還を心待ちになさっていらっしゃったご遺族の悲痛に思いを致す時、今なお万感胸に迫るものがあります。
今日の我が国の繁栄そして国民が享受する豊かで平和な生活と、アジア諸国の独立と発展は、皆様方の献身が礎石となって築かれたものであることを忘れる訳には参りません しかしながら、先の大戦終結後、平和と繁栄が続いた今日、皆様とともに戦い、そして戦後我々を導いてくださった戦友の方々も年々鬼籍に入られる中で戦没者に対する国民の慰霊と感謝の思い、先人が遺された我が国古来の伝統的美徳が風化しつつあることが憂慮されております。
私ども大東亜戦争全戦没者慰霊団体協議会は、戦没者慰霊諸団体と相携えて、戦没者慰霊事業の永続と、それを通じての国民道義の作興に寄与することを目的として日々活動しております。
あの夏の暑い日から七十九年を迎えようとする今こそ、大東亜戦争の国難に敢然と立ち向かわれた全戦没者の勇気と献身を、そして生還された戦友が皆様のご加護を得て懸命に成し遂げられた戦後の奇跡の復興に思いを致し、正しい歴史と崇高な精神の継承をはかり先人から託されたこの美わしい国の平和と繁栄のために邁進すべく覚悟を新たにするものであります。
また、百十数万余柱に及ぶ未だご帰還を果たされていない戦没者のご遺骨のご帰還についても、遺骨収集事業に携わる組織の一員として、お一人でも多くの方々に故国にお帰りいただけるよう全力を尽くして参る所存です。
どうか私どもになお一層のご加護とお導きを賜らんことを冀って慰霊の言葉と致します。

令和六年七月六日
戦没者慰霊諸団体を代表して
公益財団法人
大東亜戦争全戦没者慰霊団体協議会

代表理事 安倍 昭恵

協議会設立総会

平成17年2月4日発起人代表者瀬島龍三氏以下14名による設立総会が、千鳥ヶ淵戦没者墓苑奉仕会会議室で開催された。

この日、設立発起人全員が参加し真剣にこの協議会の設立について意見を交換し、寄附行為の一部修正(字句修正)を行い、 12時過ぎ会議を終了した。

設立発起人は次の14氏で構成されていた。

  • 瀬島 龍三
  • 堀江 正夫
  • 新庄 鷹義
  • 岩下 邦雄
  • 齋須 重一
  • 秋上 眞一
  • 菅原 道熙
  • 宮崎 忠夫
  • 福田 一彌
  • 小西 岑生
  • 植田  弘
  • 諏佐 道太郎
  • 小田原 健児
  • 竹之下 和雄

設立総会で協議会設立の基本的条件が整ったことを受け、監督官庁(厚生労働省)に設立申請書が提出されることとなった。

協議会発足、第1回理事会・第1回評議員会

協議会第1回理事会

協議会第1回理事会

大東亜戦争全戦没者慰霊団体協議会は平成17年7月7日、厚生労働大臣から設立許可証を受領し て発足の運びとなった。

協議会では、早速、7月15日に第1回理事会を開催して、名誉総裁、顧問、相談役、参与、評議員等の人事を決定すると 共に、協議会運営に必要な諸規則の制定等の議決を行った。

また、8月10日開催する全戦没者合同慰霊祭の実施要領について意見交換を行い13:00頃閉会した。

協議会第1回評議員会

協議会第1回評議員会

本協議会は、第1回理事会(7月15日)に引き続き7月22日(金)第1回評議員会を開催した。

この評議員会では、本協議会設立についての昨年来の経過を報告し、協議会の事業内容及び近く8月10日に実施予定の 終戦60周年記念全戦没者合同慰霊祭について報告を行い、評議員の皆さんの了承を得た。

終戦60周年記念全戦没者合同慰霊祭

平成17年8月10日12:00から靖国神社において(財)大東亜戦争全戦没者慰霊団体協議会主催の「終戦60周年記念 大東亜戦争全戦没者合同慰霊祭」が、三笠宮殿下御臨席の下で催行された。

この慰霊祭には、(財)偕行社、(財)水交会、(財)千鳥ヶ淵戦没者墓苑奉仕会、(財)特攻隊戦没者慰霊平和祈念協会、 (財)太平洋戦争戦没者慰霊協会、(財)海原会、海交会、興亜観音を守る会、JYMA等の各団体が賛助団体として参加し、 参加者は各団体から約250名が参集する盛大な慰霊祭となった。

慰霊祭に先立ち、三笠宮崇仁親王殿下に当協議会の名誉総裁をお願い申し上げる「名誉総裁推戴の儀」が参集殿で執り行われた。
殿下はこの席で、時代が移り変わっても戦没者 への崇敬・慰霊・顕彰の事業に貢献されるようにとのお言葉を賜った。

お言葉を賜る三笠宮殿下

お言葉を賜る三笠宮殿下

引き続き、参列者一同は拝殿に進み、慰霊式典が執り行われた。式典の最後に一同は本殿に進み昇殿参拝を行って戦没者のご冥福をお祈りした。

拝殿での慰霊祭式典

拝殿での慰霊祭式典

慰霊式典の後、靖国会館2階で直会が行われ、瀬島会長、南部宮司の挨拶についで、世田谷コールエーデ合唱団の皆さんの合唱の御奉仕があり、戦没者追悼にふさわしい行事が続いた。

世田谷コールエーデ合唱団の合唱

世田谷コールエーデ合唱団の合唱

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